割引きっぷを駆使して鉄道で四国一周の旅(その2)

 四国一周は前からやってみたいことの一つであった。しかし、鉄道が通っていない区間もあり、2012年の北海道の時のようなフリーパスだけでは、元が取れない・有効期間が足りない・途中の観光時間がつくれないなど難があった。そこで今回は、旅行会社や現地で発売している割引きっぷと路線バスを使い、途中での観光も挟みながら、できるだけ安く四国一周を果たすことを目的とした旅を計画した。
 4泊6日(1日車中泊)の「割引きっぷを駆使して鉄道で四国一周の旅」の記録です。

 寝台列車「サンライズ瀬戸」で四国入りした2日目は、高松から徳島へ。

割引きっぷを駆使して鉄道で四国一周の旅(その1)へ

【2日目】
東京 (前日)22:00発
↓瀬戸大橋線5031M
寝台特急サンライズ瀬戸
高松 7:27着
目が覚めたのは姫路に着いたあたりだった。岡山では出雲市行きの「サンライズ出雲」を切り離し、6:31に「瀬戸」が先に発車。
そしてお待ちかね、いよいよ瀬戸大橋を渡る。
橋を渡るころにはすでに日の出時刻は過ぎて明るくなっていたが、瀬戸大橋を渡りながら朝日を眺める、まさに「サンライズ瀬戸」の名にふさわしい車窓だ。
瀬戸大橋を渡るのは10分程度とあっという間。眼下に工業地帯が見えてくると香川の坂出。四国に突入だ。
高松には定刻で到着。改札口には強風によるダイヤ乱れを見込む掲示があったが、何ら影響はなく安心。
さっそく駅前のセルフうどん店で朝飯とした。
高松築港 8:20発
↓ことでん長尾線2013列車
片原町 8:23着

片原町 10:17発
↓ことでん琴平線219列車
瓦町 10:20着
ここからは途中まで「ことでん」こと高松琴平電鉄で徳島方面へ進む。まだ通勤ラッシュの時間帯。元京王や京急などの車両が行き交い、なかなか面白い。
またことでんでは、指定された主要駅なら、距離にかかわらず普通乗車券で途中下車できる制度があり、途中下車の旅でも上手に活用できる。
ところで、ことでんの各駅には「讃岐弁のマナー講座」と題したポスターがあり、これがなかなか笑える。写真は車内で騒ぐのはやめましょうという内容なのだが、「おらっびょる!」とでかでかと讃岐弁で書かれ、左側には辞書風に「≪意味≫大声を出している、叫んでいる」、さらに「≪解説≫車内で大声を出したり騒いだりすると他のお客様のご迷惑になります」と淡々と書かれている。 
こちらは「せっとるけん こんもにして!」。
≪意味≫混んでいるので小さくしてください
≪解説≫混んでいる電車の中で新聞を広げたまま読むと、他の人が座れなくなります、とのこと。
ポスターは全部で8種類。どれも響きがドギツくて面白い。
瓦町 10:26発
↓ことでん志度線1027列車
琴電志度 11:00着
ことでんのターミナル駅、瓦町から志度線に乗り換え。乗り込むのは元名古屋地下鉄の3両編成。停車中ドアは手動扱いだったのだが、半自動ではなくドアの元電源自体切っているようで、発車前に各車両の運転台でスイッチか何かを操作してドアを開けていた。
志度線は他のことでん2路線とは線路が繋がっておらず、車両も一回り小さいことから、瓦町まで乗った路線とは雰囲気が異なる。しばらくは住宅の間を縫うようにクネクネ。
塩屋を過ぎると海沿いに出た。よく晴れていて海も青い。
瓦町から30分ほどで、終点の琴電志度。なかなか古びた小さな駅舎だ。JR志度駅から延びる道路沿いにあるのだが、道路から見るとあまりにも地味で他の民家に混じっており、通り過ぎてしまいそう。
志度 11:23発
↓高徳線3009D
特急うずしお9号
池谷 12:14着
ここからJR高徳線に乗り換え。JRの志度駅はことでんの駅から徒歩1分。
この先は徳島まで普通乗車券と特急券を購入。やってきたのは特急うずしお。2両編成で1.5両が自由席。四国ではよくあること。窓側が埋まっている程の利用率。
徳島県に入り池谷に到着。ここで鳴門線に乗り換え。分岐点ながら無人駅。約30分の待ち時間があるので少し外に出てみた。
  駅前。店は開いておらず、人気もない。街の中心部からは離れているようで、残念ながら特に何もないところだった。
池谷 12:41発
↓鳴門線4962D普通
鳴門 12:58着
すこし歩いていると、池谷止まりの鳴門線がやってきた。折り返し鳴門行きとなり、これに乗ることとなる。
この辺りはキハ47系とか年代物が走っているイメージだったが、そうでもないようだ。
駅に戻り、徳島からの列車の乗り換えを待ち発車。学生が多くやや混雑。
鳴門線は途中で行き違いできる駅はなく、駅間も短い。
写真は途中にある金比羅前駅。いかにも四国感のある駅名。
たった16分の乗車で鳴門線終了、鳴門に到着。ここから足を延ばして大鳴門橋へ行って渦潮を見に行くこととする。しかしここでもバスが約50分待ち。日中は高松から来ると乗り継ぎが悪い。この時間を使って近くのラーメン店で昼食とした。
  鳴門駅前の次のバス停、はじめはどうせ「'辻'の縦棒が剥がれてるんだろう」と思っていたらそうではない。下のローマ字で「スベリイワ」と書かれている。初めて見る漢字だった。
  13:50発の鳴門公園行きが来た。バスは徳島駅発。鳴門へはやはり徳島側からの方が便がいいようだ。終点の鳴門公園まで約25分。
  鳴門公園バス停から5分くらい歩いたところ、大鳴門橋の中にある「渦の道」へ。橋の道路の下の空間に歩道があり、渦潮観測地点の真上まで歩いて行けるのだ。入場料は大人510円。
  大鳴門橋は、建設当時四国を通る新幹線の構想があったことから、道路の下に鉄道が敷けるようになっている。「渦の道」はこの空間につくられている。「渦の道」の入り口の反対側を見てみると、向こうにトンネルの穴も見える。
  中に入り、歩道を渡っているところ。横は網なので風が強い。たまに下がガラス張りになっているところもありスリル満点。
  歩道の終点部分は橋の幅いっぱいに鑑賞エリアが設けられ、東西南北どの方向からも鳴門海峡が見渡せる。

なお、渦潮はいつでも見られるわけではなく、大潮の日の満潮または干潮の時間帯が特によく観測できるという。また、春は大きな渦潮が観測できる時期。事前に調べ、大潮の日の干潮時刻に訪れた。おかげであちこちで渦を巻いているのが見えた。

左上写真の左奥に写っているのは渦潮観測船。渦潮がどれだけのスケールかお分かりいただけるだろうか。

ただ、この日は予報通り強い冬型の気圧配置でなおかつ風が非常に強く冷たかった。鑑賞エリアは上の歩道部分よりもさらに風が強く、吹き飛ばされそうでそこにいるのが怖いぐらい。
冬の服装で来ておいてよかった。
 
 
  続いて鳴門山(標高99m)へ登ってみた。上には展望台があり、有料のエスカレーターでも行けるが、ここは千畳敷から歩いて登頂。橋と海峡が一望できる。しかしここも風が強くて怖い。ささっと下山。雪までちらついてきた。
鳴門 16:36発
↓鳴門・高徳線973D普通
徳島 17:11着
バスで鳴門駅まで戻り再び鳴門線へ。鳴門公園からのバスは一部を除き徳島駅まで行くが、JRに乗り換えた方が多少安い。
この列車は徳島まで直通する。鳴門から徳島までは35分。行きと違って車内はガラガラだった。
17:11、徳島に到着。ちょうど帰宅時間帯に入り混雑していた。典型的な地方の駅の感じが漂っている。徳島は日本で唯一「電車」が走っていない県だ。
  しかし外から駅を見ると、駅構内とは裏腹にかなり都会チック。駅ビルやホテルもあり、他の都市と規模は劣らない。
駅前から出るバスの発車音が、営団地下鉄の発車ブザーと同じだった…。
  駅前西側のアーケードにある食堂「けんど茶屋」で夕飯とする。頼んだのは「徳島丼」。生卵のトッピングが特徴的な「徳島ラーメンの具」がごはんにのっており、ビビンバみたいに混ぜる。それ以上に印象に残ったのがお吸い物。「そば米汁」という郷土料理で、そばの実や野菜が入り、スダチのトッピングでとてもさっぱりした味だった。
徳島 18:01発
↓牟岐線5091D
特急ホーム
エクスプレス阿南1号
阿南 18:28着
ここからはJR四国内で発売している「徳島・室戸・高知きっぷ」(4,980円)を使用。徳島から室戸岬を経由し高知まで、鉄道・バスを乗り継いで利用でき、途中下車も可能。特急の自由席も使え、通常6,760円(牟岐まで特急利用)かかるところ、途中下車せず乗り通すだけでも1,780円安く、まさに今回の旅には最適だ。
そして乗るのが特急ホームエクスプレス阿南。名前からして地元通勤客をターゲットにした列車で、自分に縁は無いと思っていたが、こんなところで乗車機会ができた。
運行距離は僅か24.5km。新幹線から直通し全列車が特急扱いの博多南線を除けば、真の在来線としては全国のJRで最も距離が短い特急列車である。

徳島を出てすぐ、県庁にも近い阿波富田に停車し数人乗車。それでもさすがに混むわけでもなく、1両10人程度。しかし、全区間が四国の特定料金320円(25kmまでの自由席)で乗車できることもあり、大した距離でもない南小松島でも降車があった。更に阿南では、徳島を30分前に出た普通列車に接続。近距離需要を上手に掘り起こしているようだ。

阿南まではたった27分で到着。今日はここ途中下車して終了。

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