外房線・内房線 踏切の名称考


外房線「土気踏切」


 陸を走る鉄道にとってつきものなのが「踏切」。鉄道と道路の交差場所で、交通を整理する重要な設備です。現在日本各地には3万箇所を超える踏切があります(2011年度)。しかし近年はいわゆる「開かずの踏切問題」により交通渋滞の原因となったり、交通事故や人身事故の危険性から、立体交差化や付近の踏切と統廃合されるなどして年々減少しています。

 この踏切には、管理のしやすさや鉄道係員が場所を示す目安にするために、一つひとつに名前が付けられていることが多く、JR外房線でも全ての踏切に名称があります。この名称には基本的にその踏切がある場所の地名が付いていますが、中には現在では使われなくなった古い地名や、なぜそんな名称になったのか分からない不思議なものもあります。

 今回は外房線にある全115箇所と、外房線とつながりが深い内房線の全191箇所(いずれも2013年現在)の踏切の名称及びその由来を調査してみました。また、現存しない廃止された踏切もわかる範囲でまとめました。

外房線

内房線

 ●貴重!1937年当時の踏切一覧

※地名等に関する参考文献(順不同)
・『絵にみる図でよむ千葉市図誌 上巻』(1993年)千葉市史編纂委員会・編 千葉市・版
・『千葉市小字図』(1978年)和田茂右衛門・著/版
・『角川日本地名大辞典12(千葉県)』 (1984年)「角川日本地名大辞典」編纂委員会・編 角川書店・版
・『大原町史 通史編』(1993年)大原町史編纂委員会・編 大原町・版
・『袖ケ浦町史 通史編』(1990年)袖ケ浦町史編纂委員会・編 袖ケ浦町・版
・『和田町史』(1991年〜94年)和田町史編纂室・編 和田町・版
・『線路図 房総東線 房総西線 木原線 久留里線 東金線』(1937年)鉄道省東京鉄道局運転部・版
・小笠原実 他「房総西線楢葉〜君津間復線化工事の概要について 」,『東工 1973年9月号』(1973年)日本国有鉄道第一東京工事局・著/版
・羽山勝「外房線本千葉駅付近高架化計画について」,『東工 1979年8月号』(1979年)同上
・千葉義博「外房線茂原駅付近連続立交工事計画概要について」,『東工 1980年12月号』(1980年)同上
・佐藤義弘「外房線本納・新茂原間貨物設備と専用線の付替工事について」,『東工 1982年3月号』(1982年)同上

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