ご当地駅メロディー資料館
東京メトロ南北線各駅

南北線の駅 音無親水公園
(左)南北線は営団地下鉄初のホームドアやワンマン運転などの試みで、新時代の鉄道のあり方を見せた
(右)「音無親水公園」として整備された旧音無川。周辺は戦前まで都内有数の景勝地だった

音無川や滝、水のイメージ
(東京メトロ南北線各駅 接近・発車)

 東京メトロ(当時、営団地下鉄)南北線では1991年11月29日の赤羽岩淵〜駒込間開業時に、電車の接近・発車案内にサイン音(メロディー)を導入した。それまでの営団地下鉄の発車合図は単なるブザーだっただけに、当時としては画期的な試みとして注目された。メロディーは東京都の音楽制作会社「サウンドプロセスデザイン」のプロデュースにより、環境音楽作曲家・吉村弘氏(1940-2003)が制作した。

 当時、営団地下鉄では過剰な案内放送に対して乗客からクレームが寄せられていたという。そこで駅の環境改善のため、放送は極力カット。「音も風景として捉える」「いかに音を出さずに、そこに必要な音のあり方を考えるか」という吉村氏のポリシーのもと、車両から発せられるモーター音やドア開閉音など、ホームにいると聞こえるすべての音を「風景」として一体的に捉え、その場の環境と調和するサイン音を目指した。王子駅付近を流れる音無川(石神井川)や滝からイメージを膨らませて「水」をテーマにし、接近メロディーは「水滴や波紋」、発車メロディーは「水の動的な流れ」をモチーフにしたという。

 2000年9月26日の東急目黒線との相互直通運転開始に伴い、接近メロディーは前日までに順次廃止されたものの、発車メロディーについては目黒線や都営三田線、翌年に開業した埼玉高速鉄道線でも採用。会社の枠を超えた直通運転先共通のメロディーとして幅広いエリアで使われるようになった。

 南北線では2015年3月10日から駅ごとに異なる新しいメロディーに変更されたが、ほかの路線では引き続き使われ、本来の意図とは異なった箇所でメロディーが残った全国的にも珍しい例であった。それも2023年3月の東急・相鉄新横浜線との相互直通運転開始を機に順次新しいメロディーに切り替わり、従来のメロディーは完全になくなった。

 また車両自体にも発車メロディーが内蔵されていたため、発車メロディー変更後の南北線内でも運転士の操作次第で流れることがあった。なおどういう経緯かは不明だが、2004〜05年に実施されたつくばエクスプレスの開業前の試運転で、この発車メロディーが使われていたこともあった。

(参考:1994年1月12日読売新聞夕刊、同年10月3日朝日新聞夕刊、「街のなかでみつけた音」著:吉村弘、「吉村弘 風景の音 音の風景」)

使用駅 使用別 ホーム 曲名 備考
各駅 接近 赤羽岩淵方面側 Sekkin B[外部]
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現在不使用
2000年9月25日まで
目黒方面側 Sekkin A[外部]
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発車 赤羽岩淵方面側 Hassha B[動] 現在不使用
目黒方面側 Hassha A[動]

発車メロディー使用駅一覧
路線 使用駅 ホーム 備考
日吉方面側 浦和美園・
西高島平方面側
東急目黒線 各駅 車両搭載スピーカーを使用




白金台 A B 15年3月12日までに順次終了
白金高輪 3番線南北線…B
4番線三田線…A
1番線三田線…B
2番線南北線…A
東京メトロ
南北線
麻布十番〜
赤羽岩淵
A B
埼玉高速鉄道 各駅 A B 01年3月28日開業
23年3月7日まで
浦和美園は特定日に限り
別の曲を使用
都営三田線 各駅 A B 99年12月頃使用開始
23年3月17日までに順次終了
上記路線を走る車両 A B 主に東急目黒線内で使用
23年3月17日までに順次終了
つくばエクスプレスの車両   開業前の試運転で使用
※曲名は吉村氏の制作資料による

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