松山・小倉フェリー(松山〜小倉) 情報更新日…2018年5月18日 ※記載の内容は基本的に筆者の乗車時点のものです。最新の運行状況等をお確かめください。 |
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●基本情報
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●5段階評価
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●運行ルート(概略) |
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●鉄道駅と接続する主な発着場所とアクセス
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●乗船の記録 ○2018年3月28日(水) 小倉行き(松山観光港21:55→小倉港[翌]5:00) 松山市駅から伊予鉄道郊外電車で約20分。終点の高浜駅に着くと駅舎から直結したバス乗り場には、松山観光港行きの連絡バスが待機していた。電車の発着にあわせ15分毎に運行されており、伊予鉄の駅では港までのバス連絡乗車券が発売されている。電車に乗っていた10名ほどの客全員がバスに乗り換えると、わずか2分で今回乗船する「松山・小倉フェリー」が発着する松山観光港に到着した。港からは広島行きのフェリーも出ているが、まもなく21時を回るこの時間では既に運航は終えており、残るはこの小倉行きの便のみ。 窓口で乗船手続きを済ませると21時には乗船開始のアナウンスが流れた。乗り場はターミナルビルから一番遠いゲートで、長い通路を5分ほど歩く。乗船するのはこの航路で2隻あるうちのひとつ「くるしま」。まだ出航まで50分ほどあるので船内の乗客はまばらだ。今夜の寝床は一番安価な2等客室。カーペット敷きの大部屋で、マットレス・枕・毛布の備え付けがある。発券時に区画が指定されるが、空いていれば他のグループとの間隔は空け、隣あわせにはならないようだ。結局、私が利用した部屋の乗客は10名もおらず、よく言えば気兼ねなく広々と使えたが、悪く言えば閑散とした感じだった。 エントランスには案内所をはじめ、売店や食堂、自販機コーナーがある。案内所には客室乗務員がおり、個室利用の客には場所を案内していた。売店では飲食料や土産物、食堂ではカレーやうどん、おでんなどを販売。電子レンジや給湯器もあるので、弁当などの持ち込みもできる。売店でチューハイとつまみを買い、畳敷きの休憩コーナーでくつろいでいたところで出航の時を迎えた。周りも出航前からすでに一杯やっており賑わっていた。グループ客が多く、特にお遍路の団体が目立つのは四国を発着するフェリーならでは。1部屋は団体客の貸切となっていた。 船内に浴室もあったが、既に道後温泉で入浴は済ませており、この旅行も4日目を迎えていたので、酒で気持ちよくなったところでそのままバタンキュー。23時には客室も消灯となり、多くの客が床についた。しかし場所が悪いのかエンジンの音が響き揺れもある。耳栓とアイマスクの完全防備で就寝した。 翌日は4時20分頃に起床。外はまだ暗いが、両側を陸に挟まれ関門海峡を通過していることがすぐに分かった。「まもなく入港」のアナウンスが流れると船の揺れは最高潮となり、エンジンの轟音と共に着岸した。北九州(小倉)港には定刻で到着。フェリーターミナルでは5時21分発の福岡天神行き高速バス「なかたに号」を待つ客もいたが、徒歩客の多くは小倉駅方向に向かって歩いて行った。まだ朝早いので人通りはなく、駅周辺は静か。駅南口の松屋で朝食をとった。5時を回れば電車も走り始めているし、少し時間をつぶせば新幹線の一番列車にも乗れるので効率よく活動ができる。 四国の松山と九州の小倉。この、一見交流があまりなさそうな都市間を結ぶフェリー。あまり移動する機会はないだろうが、その機会があった時に利用する価値は高い。両区間を日中移動する場合、同じ松山観光港から出ている高速船と新幹線を広島で乗り継ぎおよそ4時間、運賃・料金は14,590円。広島では港と駅の間は、路面電車やバスで約30分の移動が必要。また競合する夜行バス「道後エクスプレスふくおか号」では、所要時間8時間15〜45分で運賃7,700円である。それらと比べるこのフェリーは、「高速船+新幹線」と夜行バスの間を行く「一番安くてやや速い」という立ち位置である。1日1往復の夜行のみの運行であるが、航行時間は7時間で横になって休むにはちょうど良いので、ぜひうまく時間を調整して利用してみてもらいたい。 |
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●補足 ・松山観光港ターミナル内に売店とレストランあり。 ・今回乗船した2等客室のほか、特等A(定員2名)から2等寝台D(定員8名)まで4段階の個室あり(運賃は別に設定)。 ・松山観光港、小倉港共に、到着後7時まで船内休憩が可能。但しタラップが一度外され下船できない時間帯があるので注意。 ・定期検査期間中の臨時ダイヤでは松山観光港行きの便が昼行となる。 |
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●参考写真 |