耳をすませば
(京王線聖蹟桜ヶ丘駅 接近)
1995年に公開されたアニメ映画「耳をすませば」の舞台は、京王電鉄聖蹟桜ヶ丘駅周辺など東京都多摩市の風景がモデルになっており、地元では本作を使った観光施策に取り組んでいる。そこで、桜ヶ丘商店会連合会とせいせき観光まちづくり会議が中心に行う映画の雰囲気づくりの取り組みの一環として、2012年4月8日から聖蹟桜ヶ丘駅の接近メロディーに映画の主題歌「カントリー・ロード」が使われている。2011年の市議会で提案が出たことがきっかけで、音源製作費と広告費の計12.7万円は市が支出した。この日は毎年行われる「せいせき桜まつり」の開催日であり、同時に駅前には作品の世界観をオマージュしたモニュメント「青春のポスト」が設置された。
最近、テレビアニメでは実在する街の風景を忠実に描いた作品が多く制作されており、アニメファンの間ではこれらの場所に自ら出向いて作品の世界観に浸るという、いわゆる「聖地巡礼」が流行っている。これに地元も応えてアニメに関連するイベントを開催するなど、アニメ作品を町おこしの起爆剤とした例もあることから、本作はこういった一連の取り組みの先駆け的存在であるともいえる。
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