ご当地駅メロディー資料館
箱根登山電車小田原駅など

箱根登山電車 旧街道石畳
(左)箱根の山中を行く登山電車
(右)険しい山道の旧東海道。江戸時代に敷かれたと伝わる石畳が今も残る

箱根八里
(箱根登山電車小田原駅など 発車)

 箱根登山鉄道(当時)では2000年3月6日から10日にかけて順次、小田原、箱根湯本、強羅、早雲山の各駅の発車ベルを、唱歌「箱根八里」をアレンジしたメロディーに変更した。同曲は作曲家・瀧廉太郎(1879-1903)の代表作のひとつ。古くから東海道の要衝かつ難所として知られる箱根の山道の険しさを唄っており、国内屈指の山岳路線である同鉄道にもふさわしい選曲。

 メロディーは、ホームや方向によって異なる3種類のバージョン(その1〜3)を用意。始発の小田原駅(その1)は「これから旅行が始まる気持ちを高揚させるイメージ。力強く他の発車ベルにかき消されないもの」、途中の箱根湯本駅強羅方面やケーブルカーのりば(その2)は「旅先で『どこへ行こうかな』と考えながら夢を膨らませるイメージ。耳に優しくなおかつ明るい気分にさせるもの」、帰路となる箱根湯本駅と強羅駅の小田原方面(その3)は「旅が終わり家路に向かう旅客を優しく送り出す。また来てくださいという感謝の気持ちを込めた心温まるもの」としており、その場その場にあったイメージを持たせている。

 かつて箱根湯本駅ではステレオになっているメロディーの左音声と右音声を別々のスピーカーから流していた。しかし実際にはステレオ音声に聴こえる場所は限られ、むしろ場所によって聴こえ方が違う状態になっていた。現在はどの駅でも左音声しか流れておらず、本来とは異なる聴こえ方になっている。また「その2」を使っていたホームは、2015年3月頃までに「その1」を編集したものに変更された。ケーブルカーや箱根登山バスでは、同様の音源が車内放送のチャイムに使われている。

使用駅 曲名 備考
小田原 発車ベル no5[動] その1
通常は最後まで流れない。
乗り換え待ちの場合[動]
箱根湯本、
強羅、早雲山
発車ベル no6[動]   現在不使用
その2、2015年3月頃まで
発車ベル no5[動] 「その1」前半部を2回繰り返し
下記表では「その1-2」と表記
箱根湯本、強羅 発車ベル no7[動] その3
ステレオ音声再現[動]
※曲名は当時の箱根登山鉄道公式サイトの表記に基づく

使用状況の変遷
○現在
駅名 ↑小田原方面 強羅・早雲山方面↓ 備考
小田原     7・11番ホーム その1 7番ホームの新宿方面(小田急線)では流れない
箱根湯本 1・2・4番ホーム その3 3・4番ホーム その1-2 4番ホームは方向で流れるバージョンが違う
但し小田原方面は回送、強羅方面は臨時のみ
強羅 1・2番ホーム その3 ケーブルカー その1-2  
早雲山 ケーブルカー その1-2      

○2015年3月頃まで
駅名 ↑小田原方面 強羅・早雲山方面↓ 備考
小田原     7・11番ホーム その1 旧12番ホームを含む
箱根湯本 1・2・4番ホーム その3 3番ホーム その2 「3・4番ホーム」は当初「4・5番ホーム」
旧3番ホームを含む
強羅 1・2番ホーム その3 ケーブルカー その2  
早雲山 ケーブルカー その2    

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