ご当地駅メロディー資料館
JR上有田駅、有田駅

有田陶器市 碗琴
(左)有田陶器市の賑わい (右)茶碗や湯呑みを並べた「碗琴」

有田のご当地音頭
(JR佐世保線上有田駅、有田駅 発車 期間限定)

 有田焼の名産地である佐賀県有田町のJR有田駅では、有田焼の陶器を使った楽器「碗琴」で演奏したご当地音頭「有田音頭チロリン節」を2008年ごろに「発着音」として使用していた。

 「碗琴」は有田焼の茶碗や湯呑みなどを叩いて音を出す楽器で、透きとおった独特の音色を奏でる。「有田音頭チロリン節」は1967年制作で、作詞は西沢葵(1919-2000)、作曲は古賀政男(1904-1978)、そして歌は昭和の歌姫・美空ひばり(1937-1989)という、当時の歌謡曲を彩った大物メンバーが手掛けた。ひばりが唄ったご当地音頭は全国でもこの曲だといい、地元では祭りなどで踊られてきた。

 発案したのは当時の駅長・西田辰実氏。街の活性化のため、赴任した先でさまざまな企画を打ち出す「名物駅長」として知られ、九州の駅弁ランキング1位になった「有田焼カレー」の開発や、長崎県佐世保市のご当地グルメ「佐世保バーガー」の全国展開を手掛けた。メロディーは地元の碗琴奏者・筒井孝司氏が演奏した。

 2008年8月にテレビ番組「笑ってコラえて」でこの取り組みが紹介されたものの、メロディーの放送は毎年4〜5月の「有田陶器市」、11月の「有田陶磁器まつり」、2〜3月の「有田雛のやきものまつり」等のイベント開催時期に限られた。

 その後、JR上有田駅で2015年11月に「上有田駅鉄道ふぇすた」が開催されたのにあわせて、両駅で発車メロディーが採用された。上有田駅の「有田皿山節」は、有田焼にちなんだ有田初のご当地民謡。「シャボン玉」「七つの子」などの童謡を手掛けた野口雨情(1882-1945)が詩をつけている。有田駅は「有田音頭チロリン節」が採用された。両駅にはそれぞれの歌碑も設置された。

 ただ上有田駅が無人駅で、自動的に放送される仕組みでないこともあり、「鉄道ふぇすた」期間中の放送は土・休日(14,15,21,22,23日)の10時から17時に限られた。以降は駅や町でのイベント開催時に流していたが、2016年11月27日を最後に使われた情報はない。

使用駅 ホーム 曲名 備考 使用期間
上有田 すべて 有田皿山節[外部]
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現在不使用
イベント等
開催日のみ
2015年11月14日〜
2016年11月27日 
有田  有田音頭チロリン節[外部]
音源のみ
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有田音頭チロリン節 現在不使用 2008年6月頃

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