ご当地駅メロディー資料館
東京メトロ半蔵門線各駅


(左)国立劇場では歌舞伎や文楽などの伝統芸能が上演される (右)東京スカイツリー

半蔵門線沿線のイメージ
(東京メトロ半蔵門線各駅 発車)

 東京メトロでは2018年9月8日から順次、半蔵門線の各駅(渋谷を除く)で街にちなんだ曲などを発車メロディーに採用した。同社では各路線への発車メロディー採用を進めており、路線や駅に愛着や親しみを持ってもらうことを目的としている。

 半蔵門駅では、駅近くに国立劇場があることにちなみ、日本の伝統芸能にちなんだ曲が採用された。渋谷方面(1番線)は歌舞伎の「てんつつ」。舞台下手で演奏される「黒御簾(くろみす)音楽」の一つで、人物が忙しく出入りする場面で使われる。押上方面(2番線)は人形浄瑠璃文楽の演目の一つ、「寿式三番叟(ことぶきしきさんばそう)」。五穀豊穣や天下泰平などの願いが込められており、国立劇場でも開場記念公演などで上演されてきた。2つのメロディーは劇場を運営する独立行政法人日本芸術文化振興会の監修を受け、和楽器の音色を取り込んで制作した。

 三越前駅では、駅からほど近い日本橋にちなんで民謡「お江戸日本橋」を採用。日本橋から京都・三条大橋に至る東海道五十三次の道中を歌った曲。この曲は既に同駅の銀座線ホームや、日本橋駅でも発車メロディーに使用されている。

 そのほかの駅では地域の歴史、自然、街並みをイメージしたオリジナル曲を採用。高級ブランド店が軒を連ねる表参道・青山エリアや東京スカイツリーといった観光スポット、永田町周辺の官庁街などさまざまな顔を持つ半蔵門線沿線を表現したメロディーになっている。

 メロディーの制作は、これまでも同社の駅の発車メロディーを手掛けている(株)スイッチで、作曲家・塩塚博氏と福嶋尚哉氏がアレンジなどを担当した。
 
使用駅 曲名 備考
各駅 各駅発車メロディー[動] 曲名は動画または下表を参照

曲一覧

1
駅名 ホーム・曲名 備考 使用
開始日
渋谷方面 押上方面

渋谷 ベル    
表参道 薫風(F) エントランス(F) ケヤキ並木が美しい表参道。
付近は高級ブランド店が集まるショッピングエリア
18年9月13日
青山一丁目 サヴァラン(F) 朝陽のシャワー(S) 18年9月8日
永田町 今日もどこかで(S) 黎明(れいめい)(F) 首相官邸や国会議事堂などがある日本の中枢 18年9月13日
半蔵門 てんつつ(F) 寿式三番叟(ことぶき
しきさんばそう)(F)
国立劇場最寄駅にちなみ、
歌舞伎や人形浄瑠璃文楽の曲
九段下 センスオブワンダー(F) 手を取って(S) 近くには北の丸公園や千鳥ヶ淵、靖国神社がある
神保町 ブックマーク(F) 夕涼み(F) 神保町は古書店街として知られる
大手町 マーキュリー(F) メトロでGo!(F) 大手町は地下鉄5路線が乗り入れるターミナル駅
「マーキュリー」は東京メトロの主要駅に設置
されているシンボル像
三越前 お江戸日本橋 verE(S) お江戸日本橋 verF(F) 駅からほど近い日本橋にちなんだ民謡
水天宮前 川の辺(ほとり)(F) 糸竹の道(F) 近くを隅田川が流れる。周辺はかつて花街として
栄えた。「糸竹」とは琴や笛などの和楽器のこと
清澄白河 カットグラス(F) 万華鏡(F) 周辺ではガラス加工業が盛ん。
伝統工芸として「江戸切子」が有名
住吉 深呼吸(F) 花霞(F) 駅近くの猿江恩賜公園は住民の憩いの場。
春はお花見スポットとして賑わう
錦糸町 光彩都市(F) 五月雨(F) 周辺はビジネス街、歓楽街として栄えている

押上〈スカイ
ツリー前〉
1番線 紫電(F)
2番線 ライブラリー(F)
3番線 見上げる空に(F)
スタートアップ(F) 東京スカイツリーの最寄駅。
ツリーのライトアップパターンのひとつに、
伝統的な「江戸紫」の色を使ったものがある
※1…渋谷から東急田園都市線、押上から東武スカイツリーラインと相互直通運転

曲名欄のカッコ内は制作者を示す
F…福嶋尚哉氏、S…塩塚博氏

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