ご当地メロディー資料館
JR神戸線各駅

海沿いを走るJR神戸線
海沿いを走るJR神戸線

穏やかな瀬戸内海と人に優しい街・神戸
(JR神戸線各駅 接近・入線)

 JR西日本では1997年3月8日のダイヤ改正にあわせて、JR神戸線の各駅(当初は大阪、西明石、宝殿、御着を除く)で接近・入線メロディーを採用した。

 制作を手掛けたのはサウンドデザイナーの西谷喜久氏。沿線利用者からのアンケートをもとに「穏やかな瀬戸内海と人に優しい街・神戸」をイメージしてつくられたオリジナル曲で、鉄琴やシンセサイザー、アシ笛、ベルの音色を組み合わせ、砂浜や輝く波を表現。駅員による構内放送の際に鳴らされるチャイムには、沿線の兵庫県姫路市の伝統工芸品「明珍火箸」の音を加えた。

 これまでJR西日本の多くの駅では、列車の入線時にはベルを流して注意喚起をしていた。ところが競合する私鉄各社が、サービス向上を目指し警告音にメロディーを採用。そこでJRも負けじと「JR神戸線を走る電車にふさわしいものにしよう」(読売新聞より)と考えたという。現在では列車運行管理システム導入に伴うなどして使用範囲を広げており、大阪環状線の接近・入線メロディーと同様、同システム導入エリア統一のメロディーとなっている(詳しい使用状況は下記の表を参照)。

 2015年3月12日からは、メロディーラインはそのままに、音色を変えた新バージョンに切り替わった。これは安全対策の一環で、周囲の騒音の中でもメロディーを聞き取りやすいよう幅広い周波数帯域を持つ音質にアレンジされたもので、2014年7月16日から須磨海浜公園駅で先行して導入されていた。アレンジは同社の各路線のメロディーを手掛けるプレストーンが担当。JR京都線や大阪環状線などでも同様に実施された取り組みだが、メロディーの雰囲気が変わり、従来のコンセプトは失われてしまっている。なお放送設備の関係上、従来のメロディーを使用している駅が一部ある。

(取材協力:西谷喜久氏、参考:1997年3月7日神戸新聞、同8日読売新聞大阪夕刊)

使用駅 曲名 備考 使用開始日
各駅 接近〜入線メロディー[動] 原曲 現在は一部駅でのみ使用 1997年
3月8日〜
接近〜入線メロディー[動] アレンジ版 JR神戸線・赤穂線で使用
但し次列車案内では原曲版を使用
2014年
7月16日〜
構内放送チャイム[動] 参考 JR神戸線内の駅おいて
駅員による構内放送の際に使用
1997年
3月8日〜

使用駅一覧

路線名 使用駅 接近 入線 備考
JR神戸線 塚本〜姫路 接近
Arr
入線
Arr
97年3月8日使用開始
西明石は02年7月29日、さくら夙川(入線)は10年3月2日、須磨海浜公園(入線)は14年7月16日使用開始
加古川の加古川線、姫路の播但線・姫新線を含む
須磨海浜公園は14年7月16日、その他は15年3月12日Arr切替え(加古川の加古川線を除く)
山陽本線 姫路〜上郡 15年3月12日Arr切替え(有年を除く)
赤穂線 相生〜播州赤穂 06年10月?使用開始
15年3月12日Arr切替え(西相生、坂越を除く)
Arr…アレンジ版
※接近メロディーは上記のほか、京都駅(0〜33番のりば)、大阪駅、大阪環状線、JRゆめ咲線、おおさか東線、大和路線、JR宝塚線、JR東西線、学研都市線の各駅で次列車案内放送(列車が駅に到着する一定時間前に、発車時刻や行先を案内するもの)にも使用
※一部、表のとおり使用していない駅がある。また、異常時には表のとおりメロディーが使用されない場合がある
注…曲名は便宜的に付けたものとした

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