ご当地駅メロディー資料館
JR茅ケ崎駅

えぼし岩
(左)サザンビーチから見える「えぼし岩」。「希望の轍」ではこれを連想させる歌詞が出てくる
(右)駅前からの通りには「雄三通り」の名が付く。2021年にはモニュメントが建てられた

茅ケ崎ゆかりのミュージシャンの曲
(JR東海道線・相模線茅ケ崎駅 発車)

 神奈川県茅ヶ崎市にあるJR茅ケ崎駅では、地元有志の働きかけにより、茅ヶ崎ゆかりのミュージシャンの曲が発車メロディーに使われている。

 東海道線ホーム(5・6番線)で2014年10月1日から流れているのは、同市出身でロックバンド「サザンオールスターズ」のリーダー・桑田佳祐の曲「希望の轍(わだち)」。自身が監督を務めた映画の挿入歌として1990年に発表された。元々サザンのメンバー全員で参加している曲ではなかったが、現在ではコンサートでも演奏され「サザンの定番曲」のひとつとなっている。茅ヶ崎を連想させる歌詞も含まれ、出発や旅立ちにふさわしい曲調であることから選ばれた。メロディーの制作は市内在住のギタリスト・古澤衛氏が担った。

 サザンの曲を発車メロディーに使おうという動きは以前もあった。2000年に市内で凱旋コンサートが開催されたのを機に、商工会を中心に活動したが、JR東日本が「乗客のスムーズな乗降に支障をきたす」と難色を示し、実現には至らなかった。しかし2013年にバンドが5年ぶりに活動を再開し、桑田に市民栄誉賞が贈られたことなどから再度機運が高まり、茅ヶ崎商工会議所青年部が1万人を超える署名を集めて実現した。

 相模線ホーム(1・2番線)では2021年9月28日から、同市出身の歌手・加山雄三の代表曲「海 その愛」が使われている。「力強く、優しさもある、希望を感じる歌詞」であり、茅ヶ崎の海を少しでも感じてもらいたいとの想いから選曲。メロディーの制作は地元の軽音楽サークル「湘南ロックンロールセンターAGAIN」が担当、同市在住のミュージシャン・岡本洋平氏がアレンジした。新型コロナウイルス感染拡大で落ち込む地元を活性化させたいという加山の提案から発足したプロジェクト「茅ヶ崎に愛をこめて」の一環。あわせて相模線開業100周年と加山の芸能活動60周年を盛り上げようと、茅ヶ崎商工会議所青年部が街頭やインターネットで約6千名の署名を集めた。

 但し相模線のワンマン運転開始に伴い2022年3月11日をもって使用終了した。今後は別のホームでの復活を求めている。

ホーム 曲名 備考 使用期間
1番線(相模線) 海 その愛[動] 現在不使用 2021年9月28日〜
2022年3月11日
2番線(相模線) 海 その愛[動] 現在不使用
5番線(東海道線上り) 希望の轍[動]   2014年10月1日〜
6番線(東海道線下り) 希望の轍[動]  

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